展覧会情報

第120回 現代ハンガリーのグラフィック4人展

1996年05月08日(水)~05月30日(木)

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ハンガリーは陸地に囲まれた小さな国。何世紀もの間、独立と尊厳のために闘ってきた。またオーストリア、ドイツと文化を共有し、独自の芸術と文学を構築してきた。1970年に入り、東欧諸国では共産体制が崩壊し、リベラルな文化情勢が生まれつつあった。ハンガリーでもこの変化は徐々に興っていた。共産主義の終焉は避けられなかった。1980年代の後半になると、新たな自由への闘争が始まり、ここでポスターの持つ大きな力と価値に焦点が当てられた。ドゥツキ、オロズ、ピンチェヘリー、ポーチの4人のアーティストたちは、グループ“DOPP”を結成し、反体制ポスターを作成した。これらのポスターはブタペストの街中に貼りめぐらされ、古いイデオロギーに対する闘いに驚くべき力を発揮した。新鮮なDOPPのアイデアと緻密で簡潔なメッセージは若者たちの心を強く揺り動かした。 ヤン・サフカ