展覧会情報
京都dddギャラリー第245回企画展 南琢也 | takuya minami w/
2025年01月23日(木)~04月02日(水)
南は大学入学当初、何も知らない状態でダムタイプに出会い、彼らとの活動から大きな影響を受けたといいます。ダムタイプの作品制作は、メンバーが個々の役割の垣根を越えて対話を繰り返し、皆で作り上げていく手法で知られています。自らのデザインを「ア-ティストとの協働作業」と語る南の制作姿勢は、ダムタイプの30年を超える活動を通して培われたものでしょう。展覧会のタイトル「w/」には、「with(共に)」が示唆されています。
本展はダムタイプを始め、その活動を通して交流が始まった池田亮司、坂本龍一、高谷史郎らのために制作された、南の自選による作品で構成します。アーティストたちと対話し、その意思に寄り添い、精神性をも表現する南の作品のもつ、熱を秘めた静謐に触れてください。
takuya minami w/ 展に寄せて
南 琢也との出会いは、1980年代中頃に遡る。京都市立芸術大学の学生だった私たちはダムタイプの活動を通じて知り合い、彼が手がけた最初のダムタイプ作品のグラフィック・デザインはパフォーマンス『S/N』(1995年)のフライヤーおよびポスターだった。その後、2023年のダムタイプ最新作『2022: remap』(「ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展」アーティゾン美術館)に至るまで、ダムタイプのあらゆるインスタレーションおよびパフォーマンスのグラフィック・デザインを南が手がけている。そして、ダムタイプ作品のみならず、私の作品も彼がグラフィック全般のデザインをしてくれているし、それは広報ツール(フライヤー、ポスター、ウェブ等)にとどまらず、作品自体における重要な役割としてのタイポグラフィやグラフィックスとして作品制作に大いに貢献している。また、南 琢也はサウンド・アーティスト/DJとしても活動していて、ダムタイプや私のパフォーマンスに楽曲を提供し、ダムタイプのコンサート「2022: remix」(2022年/ヴェネチア、2023年/ICC、東京)にはミュージシャンとして参加している。私が坂本龍一さんとのコラボレーションで作品を制作した時にも彼にグラフィックを担当してもらい、以来、坂本さん自身の作品(アルバムやそのほか様々な刊行物など)のデザインの多くは南が担当し、坂本さんの最後の作品『12』そして『Opus』のデザインも彼が担当している。
グラフィック・デザインとは、その作品の核となる哲学や精神性のようなものを的確に伝えるための手法であって、作品にとって非常に重要な要素であり、およそ30年に渡る南 琢也との協働は私にとって代え難い存在である。(高谷史郎/ダムタイプ)
プロフィール
南琢也
グラフィックデザイナー/アーティスト
京都市立芸術大学大学院造形構想修了。成安造形大学教授。
学生時代にダムタイプと藤本由紀夫に出会う。以降30年以上にわたり両者の様々なプロジェクトに関わる中で多くを学ぶ。
1980年代後期より様々な名義でアートティスト・コレクティブによる表現活動を行う。現在はSoftpadメンバーとして、インスタレーション、パフォーマンス、サウンド、デザイン分野などを横断しながら、それぞれのメディアの境界線と接点を探る。音・文字・グラフィックの関係性における研究を行う藤本由紀夫監修のプロジェクト「phono/graph」メンバー。
トークイベント
詳細が決まり次第、ホームページやSNSにてお知らせいたします。
オープニングパーティ
1月23日(木)17:30-19:00
主催
公益財団法人DNP文化振興財団
協力
commmons, Dumb Type, KAB Inc., Ryoji Ikeda Studio / codex | edition, 嘉戸浩(kamisoe), 高谷史郎, 高谷桜子
会場
〒600-8411京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON烏丸3F
TEL:075-585-5370 FAX:075-585-5369
開館時間: 火曜日~金曜日11:00-19:00、土日祝:11:00-18:00
休館日: 月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日)、祝日の翌日(土日にあたる場合は開館)、特別休館2月18日(火)
アクセス: 市バス「四条烏丸」徒歩すぐ、地下鉄烏丸線「四条駅」2番出口、阪急京都線「烏丸駅」23番・25番出口すぐ。駐車場無
入場料: 無料