学術研究助成紀要 第1号

DNP文化振興財団では、グラフィックデザイン、グラフィックアート文化の発展と学術研究の振興を目的として、幅広い学問領域からグラフィックデザイン、グラフィックアートに関する研究助成を実施しています。
本書は2018年3月までの採択研究の成果を編纂したものです。

要旨

注:著者の所属と職位は、紀要刊行時点のものです。

  • 戦争とポルノグラフィ

    足立 元二松学舎大学 専任講師

  • 記号上の復興―エフェメラ類に見る戦後東京のヴィジュアル・アイデンティティ

    大澤 啓東京大学総合研究博物館 特任研究員

  • 熊本地震におけるレジリエンスデザインに関する研究

    尾方義人九州大学大学院 准教授

  • 死者イメージの視覚化に関わるヴァナキュラーな信仰実践

    小田島建己岩沼市教育委員会 市史編纂専門員

  • 「ウィーン・キネティシズム」派の造形理論と制作物にみる国際的モダニズムと伝統の交差:
    文字を含むグラフィック作品を中心に

    角山朋子南山大学 講師

  • アートディレクター 石岡瑛子研究

    河尻亨一編集者、東北芸術工科大学 客員教授

  • 多様なグラフィックデザインの創作および伝播を実現するための環境整備のあり方について
    —社会科学の観点から

    小島 立九州大学大学院法学研究院 准教授

  • 近代デザインにおける「統合」と「規格」
    —タイポグラフィから建築、そして庭園へ

    後藤文子慶應義塾大学文学部 准教授

  • 1900年頃の絵画と複製技術:ヘレン・シャルフベックと写真

    佐藤直樹東京藝術大学 准教授

  • 鳥蟲篆の機能に寄与する「読みづらさ」
    —文字の変形に意図された思想の表現および関係性の構築

    髙城 光東京工芸大学 助手

  • メディアとしての明治期・木版多色摺り図画教科書
    —京都画壇関係者による学校教育を通した芸術発信に関する検討—

    竹内晋平奈良教育大学 准教授

  • 災害緊急時におけるカラーバリアフリー

    土田賢省東洋大学 教授

  • フランスにおけるグラフィックデザイナーの著作権

    長塚真琴一橋大学大学院法学研究科 教授

  • 『三野人物考 和合編』
    —順序なき人名録の「謎」と「真相」

    ファンステーンパール,ニールス京都大学 准教授

  • 近代日本の広告図像における少女の表象とその受容

    前川志織国際日本文化研究センター 特任助教

  • コトバ╳デザイン╳コミュニティ
    —消滅危機言語復興研究におけるデザインのちから

    山田真寛国立国語研究所

  • 輸出茶ラベル「蘭字」が伝えた日本茶ブランド―初の海外調査から

    吉野亜湖静岡産業大学 非常勤講師

  • 教材としてのDr. Franz Stoedtner 作成のガラススライド
    —明治・大正期の新知識受容の一側面

    和田積希京都工芸繊維大学美術工芸資料館 フェロー

  • 日本の近代商業ポスターに見る女性像

    マホトカ,イヴァストックホルム大学 准教授

  • 我楽多宗:戦間期の日本における国際的な神学的ネットワークの再考

    チャプコヴァー,ヘレナArchitectural Institute in Prague (ARCHIP) 講師 

  • Metabolism in Visual Culture: 1960年代の菊竹清訓と田中一光の共同について

    辻 泰岳慶應義塾大学 特任助教

  • 田中一光の造形的特質・切り絵の造形から:田中一光アーカイブ資料をもとに

    深谷 聡奈良県立美術館 学芸員

  • 1950年代における田中一光のデザイン活動
    —戦後日本のグラフィックデザインの転換期についての分析

    山本佐恵日本大学 非常勤講師

  • カバリエ投影法と多焦点の適用
    —田中一光のデザイン言語

    肖浪香港中文大学 芸術学部 大学院生

  • 田中一光—現代グラフィックデザインの洗練

    高木鞠子同志社女子大学 准教授

  • 日本伝統美術を受け継ぐ田中一光のグラフィックデザイン

    メネガッゾ,ロッセラミラノ大学 准教授